ラウンドショルダー

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新しい靴が届きました。
前回と全く同じ靴ですが、やっぱりこれが一番走りやすい。
古い方は6月に購入して678キロほど走り、まだ使えそうなのですが、偏摩耗がひどいので神戸マラソン用に買いました。
最近、
①背筋を伸ばして、
②左足をまっすぐ踏み出す
③骨盤を動かす
といったことに気をつけて走っており、左膝の調子がとてもよいのですが、私はまだまだ外側荷重でバランスが悪い。

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特に左は外側偏摩耗がひどいので、少しでもバランスを良くするために新しい靴で走ろうと思っています。

私は昔、四輪駆動車用タイヤの商品開発を担当したことがあるのですが、新商品開発のために東京の有名四輪駆動車専門店のS社長に、どんなタイヤが売れるのかをヒヤリングさせていただいていました。
S社長のご意見は、
「直進性のよいラウンドショルダー」
というものでした。
当時の四輪駆動車は、サスペンションが板バネからコイルスプリングに変わるなど、いかにもオフロードといったイメージのクルマから、より乗用車的なクルマへ変わり始めたころで、タイヤもそれに合わせて進化し始めたころでした。
でも、タイヤ市場はAT(オールテレーン=全地形)が大人気で、まだオフロード走行を想定した商品に人気がありました。
これらのタイヤはスクエアショルダーで乗り心地が悪く、舗装路での直進性は良くないのですが、何と言っても四駆のワイルドなイメージがあるので人気でした。
でも、私がいた会社はトップメーカーではないので、私は上位メーカーとは違う商品を発売するべきだと考えていたのです。
そんなときにS社長と出会い、「直進性の良いラウンドショルダー」というヒントをいただき、是非そんなタイヤを作ってみたいと考えていました。
四駆=ワイルド=アメリカ
というイメージは大切だと思ったので、当時発売されていたG社のAP(オールパーパス=全用途)のタイヤをイメージして企画を練り、会議などで意見を述べました。
でも、そのような意見は採用されず、他社と同じようなタイヤが出来上がりました。
せっかくいろいろなことを教えていただいたのに、それを生かすことができず、S社長にお詫びに行ったことを覚えています。

で、何の話かと言いますと、このニューバランスの靴はS社長のいったラウンドショルダーで直進性の良いタイヤみたいなイメージなのです。
ゴツゴツしたスクエアショルダーの靴ではない。
柔らかくてフレキシブルな感じ。
私のような
「ヒザが弱く、タイムが遅い初心者は底の分厚い初心者用の靴を履くべし」
といろんな本に書いてあるのですが、そのような靴は、どうもスクエアショルダーのオフロードタイヤみたいなイメージがあるのです。
足にギプスをはめられているみたいで、柔軟性がなくなり、かえって足が痛むのでは?
届いたばかりの靴を見ながら、なぜか昔のことを思い出してしまいました。