月別アーカイブ: 2014年4月
愛情連続写真
実質税金
ラジオで関税のことを言っていましたが、日本の関税はコメ778%、小麦252%、砂糖328%だそうです。
実際には、外国が日本に輸出するときに、コメ1キロあたり○○円の関税を日本に払うというルールになっている。外国は、払うべき関税額を含んだ価格設定をしないと損をする。輸出する国の元々の価格と、これに日本に払う関税を加算した価格を比較したら7.78倍ぐらいになるという話。
これぐらいの関税をかけたら、日本産のコメの価格と外国産のコメの価格の差がなくなるということだ。外国のコメは安い!)
国内生産者の保護や食糧安全保障(自給率維持)などと言ってますが、そのために我々は高い米・小麦・砂糖を買わされている。
778%というと驚きますが、そのせいでコメのアメリカからの輸入は抑制されているわけですから、アメリカが払っているのではなく、この高い関税は実質的には我々日本人が払っているようなもんです。
テレビのニュースを見ると、大臣がアメリカに対して「払え」と言ってるように見えますが、本当は日本国民に「今まで通り払え」と言っている。
生産者とは実質公務員であり、食品価格のうち関税に相当する部分は実質税金ですね。
電気代なんかも外国に比べたら高いらしいですが(アメリカの2倍)、東京電力などはあれほどの事故を起こしながら、国が全力で救済したので倒産しない。
小室直樹先生は「資本主義の本質は失業と倒産である」と言われましたが、そうすると日本は社会主義国で東京電力は実質国営企業。そしてその社員は公務員。
電気代のうち、外国より高い部分も実質的に税金だ。
すると日本はすごい重税国家のように見えてきます。
もちろん食糧自給率や電力会社の維持は必要で、これを否定するつもりはありません。生産者や公務員の所得が減ったら、消費が凹んで景気も悪化しますので。
しかし日本は世界の標準的な価格では生産者・公務員・国営企業の社員などの高い所得を維持できないということですから、日本は本当に豊かな国なのか?と心配になるな。
玉子焼
東京の戦争
出張で東京に来ているのですが、仕事が終わったので、吉村昭さんの「東京の戦争」を読んでいます。
この小説は吉村昭さんの体験をもとに戦時中の東京の様子を描いた作品ですが、冒頭に、
「私は昭和2年5月1日に生まれた。年号が大正から昭和に改元されたのは前年の12月25日であるので、私は昭和という時代そのものを生きたことになる。」
と書いてあります。
で、実は亡くなった私の父も昭和2年生まれ(3月5日)で、名前も同じ「昭」なのです。
名前が同じなのは知ってましたが、同い年とは知りませんでした。
昭和になったばかりの年に生まれたから昭と名付けたのでしょうか?
終戦時には18歳で軍隊に入るギリギリの年齢だったと書いてあります。
当然、年齢的にはすべて父とダブりますので、読んでいるとまるで父の昔話を聞いているような気分になります。
吉村昭さんの小説は昔から好きですが、一層親近感が湧いてきました。
犬昼寝
かわいいな
大前研一さんの「クオリティ国家という戦略」に次のようなことが書いてあります。
「政府の国家戦略会議が策定した「日本再生戦略」は、あまりにもお粗末と言わざるを得ない。
2020年までの目標として、「新車販売に占める電気自動車など次世代自動車の割合を5割に」「理系博士課程修了者の完全雇用」「木材自給率を50%に」「訪日外国人旅行客を2500万人に」「格安航空の割合を2~3割に」「第一子出産前後の女性の継続就職率を55%」になど11分野に450の政策を掲げ、それによって900万人超の雇用を生み出すとしているが、国家戦略上どうでもよいことや不可能なことばかりである。(中略)
中でも「理系博士課程修了者の完全雇用」は噴飯ものである。理系博士課程修了者が就職できないのは、実社会で役に立たないからだ。業績が低迷している日本企業に、役に立たない人間を雇う余裕はないのである。」
今、話題の女性研究者の記者会見のニュースを見て、このくだりを思い出しました。
ご本人も、それを取り巻く組織の関係者も科学者とは思えない非論理的・感情論的な発言を繰り返している。
これが日本の理系の現状だ。
昔、女性アイドルが麻薬事件の後に深刻な表情で記者会見したとき、そのニュース動画に、
「〇〇ピーかわいいな」
とコメントした人がいて笑ってしまったことがありましたが、今回もそんな感じだ。