「おしろかった本・映画・テレビ番組」カテゴリーアーカイブ

謎の事件

最近あまり見なくなりましたが、昔はよくテレビで過去の大事件を紹介する特別番組をやっていました。
で、必ず出てくるのは
・三億円事件
・あさま山荘
・下山事件(松川事件・三鷹事件)
・帝銀事件
などの有名な事件でしたね。

今回は矢田喜美雄さんの「謀殺 下山事件」を読みました。
下山事件は、真相がわからず迷宮入りとなった事件です。
私は子供のころから、テレビの特別番組で何度も見ていますが、何とも言えぬ不気味な事件で、息をのむような思いで非常に興味深く読みました。
下山総裁が殺害された過程はこの本に書いてある通りではないかと思います。
(したがって、私は他殺であったと思います)

しかし、誰がこの事件の首謀者で、なんのために下山総裁を殺害したのかという点については、違うような気がします。
当時副総裁だった加賀山さんの証言に、
「この事件は右翼、またはアメリカが共産党弾圧の口実を作るためにやったのだという説を立てる者もいる。アメリカはこんな事件を起こす必要はなかった。(中略)アメリカが起こす理由はどこにもないのである」
という一節がありますが、私もその通りだと思う。
アメリカが、そんな理由でこんな事件を起こすかな?
矢田さんは松川事件・三鷹事件もアメリカの陰謀だと思っていたのか?
どうもスッキリしない

では、誰が何のためにやったのか?
これは永遠の謎だ。

金融緩和

動画のメモ

・金融緩和をしてもデフレは解消できない
・経済成長もしない
・ずっと金融緩和しているのに効果がないことを認識すべし
・日銀の国債買い取り ⇒ マネタリーベース(金融機関が日銀に持っている当座預金)増 ⇒ だが貸付は増えなかった = マネーストックは増えなかった
・金融緩和しても市場に出回るカネが増えなかったので何の効果もなかった(危険もない)
・金融緩和の本当の目的は国債を買うことである
・大型予算 ⇒ 国債発行 ⇒ 金利上昇 ⇒ これを防ぐために日銀が国債を買い取る
・物価上昇を誘導するためではない
・金融緩和とは日銀の国債買い取りのことである
・いつまでもできない(札割れが起こり始めている)
・買取がダメなら法律を変えて日銀が直接国債を買うようにする(戦時立法にもどる)
・今の日銀法ではできない
・制御不能なインフレになる
・ハイパーインフレというほどのことにはならない
・100倍ぐらい ハイパーインフレは1兆倍などの事態をさす
・定期預金がパーになる
・預金が海外に逃げるようになると制御不可能
・インフレは税金 国民が負担する
・財政赤字の国はみんなこの方法をとる

今、野口先生の新しい本を読んでいますが、いつもながらのわかりやすい本です。

「金融緩和で日本は破滅する」(ダイヤモンド社)

すいこまれるように読む

この本は、山本周五郎さんが、直木賞に選出されたのに受賞を辞退した作品だそうです。
イヤ、これも実にすばらしい本です。

短編集で、どれも素晴らしいのですが、なかでも私は「墨丸」が一番良かった。
色が黒いから「墨丸」というあだなをつけられた女性の話ですが、これが実に魅力的な女性なのです。
山本周五郎さんの小説は、だいたい夜、眠る前に読みますが、
2~3行読むと、眠気がとんで、吸い込まれるように読んでしまいます。
短編なので数十ページなのですが、まるで映画を見ているような気分になります。

平之丞の印象にあるお石は、色の黒い、赭毛(あかげ)の、からだの痩せて小さな、みっともない子であった。
けれどもいまそこに見るお石は「みっともない」どころではなく、十人あまりいる娘たちの中でも際立って美しい、
その美しさは髪化粧や衣装のためではなく、顔かたちでもなかった、いってみればお石のぜんたいから滲みでるもの、
外側の美しさではなくて、内にあるものがあふれ出る美しさのようだ。(230ページ お石=墨丸のこと)

お花見の場で、十人余りの女の人たちが琴をひく場面ですが、魅力的な墨丸の姿が目に浮かぶようです。
墨丸はわけがあって、主人公である平之丞のもとを去っていくのですが、数年後に再会するという話。
実に感動的な物語です。

アマゾンの書評で、「糸車」が一番いいと書いている人がいましたが、確かに「糸車」も良い!
「糸車」とタイトルを聞いただけでじわっと目がしらが熱くなります。
というか全部よい。
もう一回初めから読むことにします。

衝撃的な映画

子供とGEOに行って、ぼーっとDVDを見ていると、なんと

「樺太1945年夏 氷雪の門」

があったので、早速レンタルし、先ほど見ました。
レンタルするときにちょっと手が震える感じでした。
実に衝撃的な内容です。
命を懸けて電話交換手の仕事をつづけ、樺太を守ろうとした先人たちに心から敬意を表したいと思います。
私がこの映画のことを知ったのは、やはり浜村淳さんのラジオです。
いつか見てみたいと思っていたのですが、まさかGEOに並んでいるとは!
今、領土問題が大きな課題となっていますが、これは本当に重要な問題です
先人たちが命がけで守ってきた領土を我々は何としても守らなければならないですね
安倍総裁と石破幹事長のご活躍を期待します。