ジェームズ・スキナーさんの本を読んでいたら、また小室直樹先生の資本主義講座を聞きたくなった。
日本が資本主義社会になるのはかなり難しいと思うな
(以前書いた私のメモ)
ソ連の問題点
・資本主義批判をしたが、社会主義の欠点を考えなかった
・資本主義に、なろうと思えばなれるのか?を考えなかった
日本は社会主義国である 役人が企業に命令する
社会主義はダメと言われるが、社会主義国で隆々として栄えているのが日本である
日本は平等社会を実現した(日本が世界一平等)
社会主義の弊害 ソ連が潰れた時とまったく同じ理由でピンチになっている
日本では製造業(競争がある)は強いが金融業(競争はない)は弱い
ソ連が滅んだ理由 ロシアになった これを例に(22分50秒あたりから)
エリツィン資本主義化 資本主義になるにはどうすればいいか?誰も研究していなかった
技術が進んで資本が蓄積されたら自然に資本主義が出てくる
資本主義になるのは非常に難しい
自由競争と失業、破産は資本主義の本質
破産すべき企業を無理に生かす 実質失業者を無理に雇い続ける(膨大なムダ)
戦国時代と封建社会どっちがいいか?わからない
ソ連はマフィア経済になった
マックスウェーバーは資本主義になれなかった経済を研究した
中国・・技術が進歩し資本が蓄積されたが資本主義にならなかった
英国・・はるかに遅れているが資本主義になった
理由は中国には「資本主義の精神」がなかったから
資本主義の精神
①労働は宗教的儀式である
②目的合理的な精神
③高い倫理的精神
これらがないと資本主義にはならない(マフィアにはない)
非倫理的とは
①規範があるが守らない
②規範がない(例:アメリカの奴隷制度)
「金儲けは良いことだ」の精神があるか無いか?
「本当はダメだけど、まあ許される」と考えるか?
正直 タイムイズマネー サボるほど得 といった精神なし
ウソのつきっぱなしでは資本主義になれない
今日の日本の経済危機の本質
明治時代から資本主義化
①しかし封建社会の最も基本的部分である地主階級はそのままだった(50%現物で地主が取る)
②ビジネスリーダー 経営者はほとんど下級武士(官僚=役人)
公僕(パブリックサーバント)のはずが日本を支配する主人になってしまった というようなエトスが残った
日本は資本主義でなく封建社会 戦争終結まで続いた
飛行機会社 ⇒ 飛行機は落ちる ⇒ 誰も株は買わない ⇒ 国が銀行に対しカネを貸してやれと命令する
これが現在の金融政策の原点
戦時体制でスミからスミまで役人が支配
戦後 GHQ 財閥 軍隊 地主解体
だが、官僚による銀行を通じての経済支配はそのまま
日米安保条約 ⇒ 経済に専念せよ ⇒ 官僚喜ぶ ⇒ 成長産業に銀行を通して資本投下
全くの社会主義
現在 ソ連と同じ理由で日本経済危機
もっとも社会主義的な部分=金融システムが崩壊
理由は日本の官僚の欠点
①依法官僚制・・・近代官僚制 法律が支配 目的合理性
②家産官僚制・・・国家は君主の私有財産(例 中国)
中国の官僚制が典型
ペーパーテストで官僚を決める
明治時代日本でも採用 東大法学部卒が高級官僚になる
科挙 武士道の精神 今は無し 無いのに②であることが問題
特権だけは残った 見かけは①だが本質的に②
無規範 役人はワイロなど悪いとも何とも思わない
日本の官僚は国の財産と自分個人の財産の区別がない
エトス・・ウェーバー
アノミー・・デュルケム