今年、最初に読んだ本ですが、すばらしい内容だったなあ。
ニッポンが現状を打破するためには実質社会主義国というシステムを脱却して資本主義国家に変わる必要がある。
というのが内容の要約ですが、私もまったくその通りだと思います。
最近はいろんなコメンテーターなどがテレビに出ますが、この本の作者はかなりマトモな人だと思いました。
マトモな人が本当に少ないので今後、貴重な存在になるだろうな。
ただ、著者は日本が資本主義国家になるための方策をいろいろと書かれていますが、この点についてはほとんど実行不可能だと思うな。
政治家や公務員など既得権益を死守しようとする人たちがその権益を手放すわけがないからです。
日本は行くところまで行ってしまうだろうなあ。
おそらく、近い将来、国債の日銀引受が行われて、お札をバンバン印刷するようになると思います。
インフレが懸念されますが、日本の場合は極端なインフレは起こらないと私は思います。
インフレもまた「見えざる神の御手」によって引き起こされるものなので、それを完全に否定する社会では貨幣価値下落のメカニズムは働かないのではないか?
どっちにしてもお札を大量に印刷して国債を償還してしまえば、国債費の支出が減る。
で、社会保障ですが、これはおそらく外圧(IMFなどの指導)によって縮小され、年金は全員国民年金一本に。医療費は窓口5割負担などになる(診療報酬1点=10円のレートは死守される)と思うな。
公務員給与などは多少減ると思いますが、極端に減らない。
ジェームス・スキナーさんの書いておられるようなプロセスで日本が立ち直るのは理想ですが、なかなかそうはいかないと思うな。
特に今後は日本の重要な方針はすべて外圧によってきめられていくと思います。(TTPなどをはじめとして)
でも、この本、気持ちがいいほど面白く、将来に希望を感じるようにもなります。
この本を読んで、せめて自分や自分の家族は他人から財産を略奪することなく、社会に多少なりとも貢献ができるような存在になろうと思いました。