大前研一さんの「クオリティ国家という戦略」に次のようなことが書いてあります。
「政府の国家戦略会議が策定した「日本再生戦略」は、あまりにもお粗末と言わざるを得ない。
2020年までの目標として、「新車販売に占める電気自動車など次世代自動車の割合を5割に」「理系博士課程修了者の完全雇用」「木材自給率を50%に」「訪日外国人旅行客を2500万人に」「格安航空の割合を2~3割に」「第一子出産前後の女性の継続就職率を55%」になど11分野に450の政策を掲げ、それによって900万人超の雇用を生み出すとしているが、国家戦略上どうでもよいことや不可能なことばかりである。(中略)
中でも「理系博士課程修了者の完全雇用」は噴飯ものである。理系博士課程修了者が就職できないのは、実社会で役に立たないからだ。業績が低迷している日本企業に、役に立たない人間を雇う余裕はないのである。」
今、話題の女性研究者の記者会見のニュースを見て、このくだりを思い出しました。
ご本人も、それを取り巻く組織の関係者も科学者とは思えない非論理的・感情論的な発言を繰り返している。
これが日本の理系の現状だ。
昔、女性アイドルが麻薬事件の後に深刻な表情で記者会見したとき、そのニュース動画に、
「〇〇ピーかわいいな」
とコメントした人がいて笑ってしまったことがありましたが、今回もそんな感じだ。