「世の中の出来事」カテゴリーアーカイブ

足し算引き算

消費税増税しないと日本国債の格付けが下がって金利が上昇するとか、国際公約に反するなどという人がいますが、そうでしょうか?
消費税1%増税で2兆円税収増と言われますが、10%(2%増)に増税しても4兆円も増えないでしょう。
百歩譲って仮に3兆円増えるとしましょう。
わが国の財政状況を見ると、平成26年度一般会計予算で96兆円の歳出に対して税収50兆円、その他収入を入れても単年度赤字がなんと40兆円もある!

平成26年度一般会計予算

この状態で3兆円税収が増えるか増えないかで、そのこと自体が国債の格付けや金利に影響を与えるでしょうか?
確かに3兆円とういとすごい金額ですが、単年度赤字40兆円の中の3兆円と考えると、私はほとんど影響しないと思う。
国債残高で見ると780兆円のうちの3兆円だ!
格付けが下り、金利が上昇するとしたら、それは単年度赤字40兆円と国債残高780兆円とういう、そもそもの財政体質が原因で、今般の消費税増税議論はほとんど関係ないと思うな。
財政を再建し国債の格付けや金利を安定させるためには、もっともっと抜本的な改革が必要でしょう。
簡単な足し算引き算の問題だ。
「財政再建のためには消費増税をしなければならない」
などといっている人は、逆に言えば消費増税すれば財政再建できると本気で思っているのだろうか?
仮に消費税1%増税で、本当に2兆円ずつ税収が増え、増税しても消費支出や経済にまったく悪影響がないと仮定しても、単年度赤字40兆円を消すだけで消費税率を20%増の28%にしなければならない。
それでも収支トントンだ

わが国の歳入・歳出の推移

インフレは税②

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先日、先輩の税理士さんに珍しいものを見せていただきました。
「大東亜戦争割引国庫債券」と書いてあります。
発効日は昭和17年8月21日、償還期日は10年後の昭和27年10月8日
発行価格7円で償還時には10円になる。
話には聞いたことがありますが、本物の戦時国債券をみると、ちょっと手が震えてきました。
保存状態が良く、まるで最近発行されたもののように見えますので、大東亜戦争が遠い昔の「歴史上の出来事」ではなく、私たちが生きた昭和時代の現実の事件だと実感させられます。

ところで、「インフレは税」と言われますが、その意味は、

①国債発行
②インフレ(貨幣価値低下)発生
③国民(貸手)の債権の実質価値が下がる
④政府(借手)債務の実質負担が下がる

ということです。
つまり、インフレによって国民財産の価値が下がって、政府の実質債務負担が下がる。
富が国民から政府に移転していることになるので、実質的に税金ということになります。

ちなみにこの国債券は、今、ここにあるということは償還されなかったということですが、もう時効でしょう。
(10年で時効と書いてあります)
仮に、時効になっていなかったとしても、日銀に持って行ったら10円償還してくれるだけです。
当時の10円は結構な価値があったでしょうが、今の10円はチロルチョコレートも買えません。
昭和17年に7円も貸したのに、平成26年に10円しか返ってこない!
これが「インフレは税」ということです。

ご存知のとおり日本では戦後、強烈なインフレが起こりました。
どれぐらいのインフレだったのか?

日本銀行の消費者物価指数の資料

消費者物価指数で確認しようとしたのですが、上記資料では、この国債が発行された昭和17年の消費者物価指数の数値が無いので、「企業物価戦前基準指数」で確認したところ、

349.2(昭和27年)÷ 1.912(昭和17年)=182.6倍

つまり物価が182倍になっているので、やはり強烈なインフレだったようです。
牛丼280円が51,128円になったようなもんです

で、この戦時国債の流れを償還期日である昭和27年の貨幣価値で考えてみます。

①国民は昭和17年に、戦時国債を昭和27年の貨幣価値に換算して1,274円(7円の182倍)で購入した(つまり国に貸した)
②政府は1,274円を借りた
③10年たって償還期日が来たので、額面通り10円返してもらった。(実質1,264円損した)
④政府は10円返すだけで済んだ(1,264円トクした=実質借金負担が減った)

国民が損して国が得したので、これは税。

現在の国の借金は750兆円ぐらいと言われていますが、仮にこれがすべて今年発行された10年債だとして、もし10年間で貨幣価値が182分の1に下がるようなインフレが起こったとすると、政府は実質的には 750兆円÷182=4.1兆円 だけ返せばよいことになります。
貸手である国民には750兆円帰ってくるのですが、その時点の750兆円は、実質的に4.1兆円の価値しかない。
その頃、定期預金も同じように、1,000万円あったはずが、実質価値は1,000万円÷182=54,945円になっている。

うまく説明できませんがインフレは恐ろしいな

日本シリーズ

阪神が日本シリーズに出場します。
めでたいことだ。頑張れ阪神!
ところで新聞を見ると、
「29年ぶりの悲願へ」
と書いてあります。
バース・掛布・岡田で日本一になってからもう29年か!
あの時は大学生やったな。
歳をとったもんだ

インフレは税

でも給料や年金を下げるなどと言うと選挙に勝てない
インフレにすれば良い

インフレになると国民の定期預金の実質価値は下がる
国民の債権(国債)の実質価値下がる
逆に国の債務の実質負担は軽減される
国民の財産価値が下がって、国の債務負担が減るので、実質的に所得が国民から国に移転するのでインフレは税と同じこと
と、野口先生のこの本にも書いてあります。(KINDLE版を読んだのでページ数は不明)

景気回復?

平成26年度の国の一般会計予算を見ると、歳出総額958,823億円に対し、租税及び印紙収入は500,010億円(歳出の52.1%)、足りない分は公債金(つまり借金)412,500億円(歳出の43%)などで賄うということになっています。
もう、このような状態がかなり長く続いていますので、何とかしないといけないのですが、
単純に考えるとすべての支出項目を95分の50ぐらい(52.6%ぐらい)に減額しないとバランスしない。
で、考えてみたら、本当は払えない額の公務員給与、年金、公共工事投資などを国が借金して払っており、そのカネが消費支出だ企業の付加価値だと言ってGDPに反映され、日本経済はゆるやかに成長しているといわれている。
景気回復といっても、これだけ借金をしてカネを使えば多少経済が上向くのは当たり前で、そんなこと言っている間に日本経済は本当は絶望的に悪化している

よく、このままでは国家財政が破綻するとかギリシャみたいになるなどと言われます。
でも、「破綻」の定義にもよりますが、日本は破綻はしないでしょう。
少なくとも一般の会社が破産して経営者と従業員が路頭に迷うなどというような事態は国の場合は起こりえません。
また、よく言われるように債権者はほとんどが日本人(邦銀)なので、ギリシャやアルゼンチンのようにもならないでしょう。
それから、日本は資産も多く、対外純資産は300兆円以上もあり、世界一の債権国だという人もいます。
これも正しいのですが、問題はこのようなことではない。

問題の本質は国家財政も日本経済も収益力が大幅に低下して、大赤字体質になっていることではないでしょうか?
実際の我が国の経済力は、現在の経済規模(所得や消費)の95分の50ぐらいか?
たとえば日本の公務員給与の平均を私は知りませんが、仮に500万円ぐらいだとすると、95分の50にすれば260万円ぐらい。
年金所得者の平均も知りませんが、月20万で年間240万円としたら、126万円ぐらいにしないといけない。
医療費も同じ。開業医の先生は現在1点=10円が5.2円になり、ベンツには乗れなくなるかもしれません。
もちろん消費が大幅に減少するので民間企業の社員や我々自営業者も同じことになるでしょう。
日本のあらゆる企業はバタバタと倒産する
国民の所得が減り、倒産が増えると税収が下がるから所得はもっと減るな。とにかくえらいことになる。
だから毎年40兆円借金してでも現状を維持するしかないのもわかりますが、
我々は、景気がゆるやかに回復しているなどと言っている場合ではないな

新しい笛

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昨夜はお祭り(宵宮)でした。
半年ほど前、若手のみなさんが新しい獅子舞の笛を作るサンプルが必要だと言うので、一番古い私の笛を預けていたのですが、新しい笛が出来上がりました。
昨夜のお祭りで、
「務さん、これ使て」
と言って渡してくれました。
とても吹きやすい良い笛だ。

英語ニュース

今朝、ラテ吉の散歩中にアメリカのCBSニュースを聞いていたら、
「今年、中国がアメリカを抜いて世界一の経済大国になりそうだ」
と言っているように聞こえたので驚いた。

でも英語なので私のわかるのはこの程度で、詳しいことはわかりませんでした。

いろんな英会話の先生等が言っていますが英語のヒヤリングは聞く前に、
「大体こんなことを言うだろう」
という予測を立てておいてから聞くと良いそうで、あんまりわからない単語の意味などに固執して調べたりしないでもよいそうです。

最近は私も、先に日本の新聞やニュースを見てから英語ニュースを聞くようにしているのですが、何を言っているのかがある程度わかっている状態で聞くと、意外に英語が聞き取れて楽しいものです。

でも今日のニュースは日本ではほとんど報道されていないので、細かいところがよくわかりませんでした。

ニュースの出所はIMFで、今年のGDP予想がアメリカ17.4兆米ドルに対し、中国は10.3兆米ドルなのですが、購買力平価調整後でみると中国が17.6兆米ドルになってアメリカを抜き、世界一になる見込みだということのようです。
購買力平価という意味の英単語をどっかで言っているのでしょうが、よく聞き取れません。
(もう一回聞いたらわかった! GDP ADJUSTED FOR PURCHASING POWER と言っているな)
結局、本当に中国が世界一になるとしてもまだ先のこと(2decade=20年先?と私には聞こえます)のようです。

というわけで、こういう詳しいところは聞き取れないので英語はやっぱり難しいのですが、楽しいので引き続き、少しづつ勉強を続けたいと思います。

快晴

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今年も10月10日は快晴だ。
この時期、近所の住吉神社でお祭りがあり、私は子供のころから獅子舞を踊ったり、その笛を吹いたりしています。
このお祭り、以前は9日(宵宮)10日(昼宮)の二日間に行われていたので覚えているのですが、とにかく10日は雨が降った記憶がありません。
9日の夜は雨が降り、祭りが中止になったことがあります。
昨日も神戸では少し降りました。
が、10日は降らない。
でも、平成10年からハッピーマンデーという制度が導入され、体育の日は月曜日(今年は13日)になり、住吉神社のお祭りはその前の土日に行われることになりました。
それから結構、お祭りで雨が降ることが多くなったのです。
やっぱり体育の日は10日が良いのでは?
ちなみに今年は台風19号が接近中で、体育の日(13日)未明に九州に上陸する見込みだそうです。
天気予報も12日と13日は雨だ!

但し、ネットで調べると10月10日は絶対晴れる「特異日」ではないと書いてあります。
「特異日」とは
そんなことはないと思うけどなあ