将来展望

中小企業金融円滑化法が来年も延長されるかどうか?
これを心配しておられる方が多い。
まあ、これも大事なのですが、もっと大事なことが。

実在の会社ではないですが、たとえばこんな会社

①高齢の経営者であと5年ぐらいで引退。(たとえばあと5年で80歳になるなど)
②後継者はいない(子供は医者や弁護士になっている)
③多額の借入金があるが、約定通り返済しているので、今も新規融資は受けることができる
④担保物件をすべて処分しても完済できない
⑤不景気で売上減少。増える見込みはない

景気の悪い時に、真面目に約定通り返済をおこなっている立派な会社です

でも、40代50代までの経営者なら、今から大逆転があるかもしれませんが、高齢の社長さんは時間がない。
借金を完済できる見込みがない。
で、経営者にもしものことがあれば、

経営者死亡 → 多額な借金があるので、相続人は相続を放棄 → 会社は破産 → 従業員は失業

こういう会社が日本にはたくさんあると思います。
つまり社長さんが死んだら何も残らない。
帝国データバンクだったと思いますが、全国の社長さんを調べたら平均年齢は59歳ぐらいだったそうです。
半分以上が高齢者。

そんな昭和の気骨ある経営者が、何代にも亘って、何十年も事業を行ってきて、最後に何も残らないのはとても残念なことです。
せめて従業員を代表者にして事業を継続し、雇用を守ることができれば。
事業継続。事業を守る方法を考えるべきではないでしょうか?
金融円滑化法も大事ですが、10年ぐらい先の将来展望をぜひ、一緒に考えましょう。