今年のはじめから事業再生の取り組みをおこなっておられるお客様があり、先日弁護士さんをまじえて打ち合わせをしました。
最近、「事業再生」などのキーワードで検索して、コンサルタントなどのページを見ると、いかにして借金を帳消しにするか?についてのノウハウが語られているものが多いのですが、私はこれは「最も重要なテーマ」ではないと思います。
いちばん重要な問題は、再生後の会社が、この厳しい経済状況において、いかに利益をあげ、会社として生き延びていけるようにするか?これを考えることだと思います。
ダニエル・ピンクさんの名著「ハイコンセプト」に書いてあったのですが、
(1)他の国ならこれをもっと安くできるだろうか?
(2)コンピューターなら、これをもっとうまく、早くできるだろうか?
(3)自分が提供しているものはこの豊かな時代の中でも需要があるだろうか?
という視点で、事業を見直すこと。
これが一番大事なことだと思うなあ。
で、打ち合わせ中に改めて気付いたのですが、そのような仕事とは、一言でいうなら「面倒くさいこと」ではないでしょうか?
誰もやってくれないような面倒くさいこと。
そういう仕事は外国もコンピューターもやってくれないし、需要はある。
やってくれる人も少ないので価格破壊も進まない。
そういえば野口悠紀夫さんの本に、「モノの値段は下がっているが、サービスの価格は下がっていない」とも書いてあったな。
そういう仕事に集中して利益をあげる体質を作ることが最も重要。
もちろん過大な負債は何とかしないとダメですが、それが最重要課題ではないと私は思います。